【家の地震対策】震度6に備える家具の固定方法!取付簡単で転倒防止できるグッズは?


毎年大規模な地震が繰り返される日本列島。

 

今回の大阪の地震でも『震度6弱』が観測され、

倒れてきた本棚やブロック塀の下敷きになって命を落とすという痛ましい事故が発生してしまいました。

 

地震の時に倒れたり潰れたりしないように、建物や塀にはしっかりとした耐震性能が必要です。

 

でも、命を守るためにはそれだけでは足りません!

 

大きな地震が起こると、

  • 本で満載の本棚が倒れた
  • 寝室においてあったTVが飛んできた
  • 食器棚が倒れて割れたガラスで指を切った
  • 停電して暗い部屋の中で何かにつまづいて骨折をした

など、

家の中の家財道具の状態によっては命の危険にもなりかねません。

 

そこでこの記事では、地震対策になる、安全な家具配置や家具固定のポイントをお伝えします。

 

ちょっとした工夫でいざという時に命を守ることができたり、避難生活の負担が減ったりします。

是非「今」このタイミングで取り組んでみてください!

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震度6の地震で室内では何が起こる?

今回の大阪北地震は「震度6弱」の揺れでした。

 

被害状況をニュースなどで見ると、完全に倒壊した家は少なかったものの家財道具が凶器になった例が報道されています。

大阪府茨木市のマンションでは、6階に住む男性が就寝中に倒れてきた本棚の下敷きになり亡くなった。

鉄筋コンクリート造のマンションといえば、木造住宅よりも耐震性が高く地震での倒壊の危険は少ない建物です

 

しかし、揺れによる被害は建物の耐震性が高くてもおこります。

 

こちらの被害者は高齢の男性でしたが、年齢にかかわらず寝ている間だと被害は避けようがなかったと思います。

 

地震のゆれによる被害は震度でどう変わる?

こちらは気象庁による震度階級解説用のリーフレットです。

出典:気象庁 リーフレット「その震度 どんなゆれ?」

 

本棚、補強していない塀が倒れるのは震度5強のレベルです。

棚にある食器類や本で落ちるものが多くなる。

固定していない家具が倒れることがある。

補強されていないブロック塀が崩れることがある。

 

今回の大阪北地震のゆれはもう少し強いレベルでした。震度6弱を見てみます。

固定してない家具の大半が移動し、倒れるものもある。ドアが開かなくなることがある。

壁のタイルや窓ガラスが破損、落下することがある。

 

震度6強になると、さらに被害が大きくなります。

木造住宅の倒壊や半倒壊が多かった2016年の熊本地震はこのレベルです。

固定していない家具のほとんどが移動し、倒れるものが多くなる。

耐震性の低い木造建物は、傾くものや倒れるものが多くなる。

 

こうしてみると、家屋の倒壊に至らない震度5強でも家の中の被害はとても大きいことがわかります。

家具が倒れてくることはもちろん、タイルが落ちたりガラスが割れたりするのも危険ですね!

 

家具の固定金具の種類や注意したいポイントは?

大地震の家の中の被害の大半は「家具や家財道具が倒れるため」におこります。

 

そこで有効なのが家具固定具です。

固定の種類や強度はどうなっているでしょう?

転倒防止金具の効果の高い順番は、

壁と家具をL字金具で固定 > 壁と家具をベルトで固定 > 家具と天井を突っ張り棒で固定

 

L字金具

壁と家具の天板をL字金具で固定するのは一番確実です。しっかりと取り付けられます。

一度取りつけてしまえば見えなくなるところも◎ですね。

 

ビスを使わないタイプならカンタンに、賃貸でも取り付けできます。

ベルトタイプ

取付位置の距離が長い場合に使います。

 

例えば棚の背が壁から少し離れているような場合、ベルトタイプの設置が可能です。

壁から離れている配置自体が不安定なので、そのような配置は耐震的にはおすすめできません。

間仕切に家具を使う場合は、棚の中に重いものを入れない方が良いでしょう。

 

突っ張り棒タイプ

賃貸でも使いやすいのはこのタイプですね。

 

家具の側板部にプレートを立て、壁際によせて設置します

 

突っ張り棒タイプは天井の強度が低いと効果が出ません。

天井の強度が足りないような場合には天井側に当て板を1枚入れて補強するのがおすすめです。

 

部屋別・住まいの地震対策

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ここからは具体的な地震対策を部屋別にご紹介します。

 

被害を避けるために最低限気を付けたい家財道具配置のポイントは

  • 倒れて頭上に落下しないか
  • 動いて人にぶつかる危険がないか
  • 無事に避難ができるか

の3つ!

 

地震のゆれによっておこる被害は物の倒壊や落下だけではありません。

ケガの危険性だけでなく、避難のしやすさも重要なポイントになります。

 

寝室の地震対策

一番に対策したい場所は「寝室」です!

 

背の高いチェストや本棚

震度5を超えると家具は倒れる危険があり、震度6では飛んできます。

家具が倒れてくる位置にベッドや布団がある場合は、家具を移動するか向きを変えるようにします。

出典:NHK生活・防災

そのうえで、家具転倒防止金具は是非とも付けたい部品です。

 

額・写真フレームなど

大地震の時は真下に落ちるだけではなく飛んでくると考えると、ベッドの頭上に掛けるのはNGです。

 

石膏ボードに釘やビスを取り付けて重い額を掛けていると、揺れでカンタンに落ちてしまいます。

額を取り付けるためのビスは、壁の桟(石膏ボードの後ろにある木材)まで貫通させるようにします。

 

ビスを桟まで取り付けられない場合は、重いものは掛けない方が良いでしょう。

石膏ボードに留める棚なども同様です。

 

リビング・ダイニングの地震対策

TV・パソコン・ピアノ

今のTVは薄型で、揺れに強い形状ではありません。

 

実際に、東北の震災の時に買ったばかりのTVが倒れて液晶が割れてしまった友人がいます。

壊れるのは悲しいですし、その後の掃除のことを考えると憂鬱です。

 

TVはベルトで壁とつないで固定するのが確実ですが、壁の強度も充分かどうかわかりません。

その場合は耐震ジェルや耐震マットで対策しておくのがおすすめです。

ジェルやマットが揺れを吸収して倒れるのを防止してくれます。

 

また、TV台にキャスターが付いている場合は、キャスターのストッパーを下ろして「キャスター皿」に載せます。

その上で「耐震ジェル」を床との間にはさむようにします。

 

キャスター付きの家具は「キャスター皿」+「耐震ジェル」を組み合わせて固定します

この組み合わせはキャスター付きの家具の他、ピアノなどにも使えるおすすめの方法です。

 

照明器具

ゆれが大きくなってくると、天井が落下したり照明が落ちたりします。

照明器具は重量の重いもの、ガラス製のものは落下してくると危険!

重量や安全性を考えると、照明器具の材質はガラス製よりもプラスチック製の方が安心です。

 

例えばこちらのランプシェードの重量は120gと、普通のものに比べると極軽くできています。

照明器具を取り換える時には重さにも注目してみてください。

キッチンの地震対策

食器棚

食器棚も本棚と同じで中のモノがゆれで落ちたり、棚自体が倒れてきたり、と危険性の高い家具です。

食器棚には家具転倒防止金具を、扉には耐震ラッチを付けること

扉の耐震ラッチは、新しくキッチンを付ける人にはかなりの確率で選ばれています。

 

食器棚本体に転倒防止金具を付けるのはもちろん、扉も耐震ラッチ、耐震ロックなどで対策をしておかないとゆれで中身の食器だけが落ちてしまいます。

 

モノが多いキッチンでは食器や割れたガラスが床に落ちて避難経路をふさいでしまうことも。

真夜中で照明が何もなかったら足や手にケガをしてしまうかもしれません。

食器棚にガラスの扉が付いている場合、「飛散防止フィルム」で対策をしておく

たとえケガがないとしても、割れた食器の後片づけを避けられるなら耐震ラッチや飛散防止フィルムは安いものです!

 

家電

冷蔵庫や電子レンジなどの家電類。震災の時には落ちるというより飛んできます。

冷蔵庫のキャスターはロックしておく

電子レンジは耐震ジェルやマットを敷いておく

こういった対策が必要です。

 

また、家電の上に落ちやすいものが載っていませんか?

たとえば箱に入った食器やハンドブレンダーなどの家電類など、落ちてきてケガをしそうなものは危険です!

 

廊下・通路の地震対策

廊下は置いてある家具が無く、壁に囲まれているので家の中でも耐震性の高いスペースです。

避難経路になる外に通じる廊下にはモノが置いていないこと

各部屋の扉の近くに避難の邪魔になりそうな家具が置いていないこと

避難をスムーズにするために重要なポイントです。

 

一人暮らしの部屋はスペースがなく、モノも多いのが特徴ですね。

飛んできて危険なもの、倒れてきたり落ちてきそうなものがないか、避難経路は確保できるか、

耐震的な視線で改めて点検してみてください。

 

取り付けカンタン!賃貸でも使える!地震対策グッズ

家具転倒防止 L字タイプ

L字金具でもネジ・釘不要のタイプが出ています。

 

家具に穴を開けたくない、賃貸で壁に穴を開けられない、そしてカンタンに取り付けたいという要望に応えてくれる地震対策グッズです。

 

粘着シートを使ったもののなかでも、こちらは震度7にも耐えるタフなタイプです。

壁と対象物の隙間が30mm以内に限り使用できます。

家具転倒防止 突っ張りタイプ

賃貸の場合に使いやすいツッパリ式のタイプです。

 

突っ張り棒は家具の両端に、壁側(一番後ろ)によせて設置します。

そうでないと効果が半減したり、天板にめりこんでしまったりします。

 

家具転倒防止 くさびタイプ

突っ張り棒タイプは天井が高かったり勾配天井では使えません。

その場合に使えるような、家具の下にはさむタイプも各種出ています。

 

耐震の効果は高くないのですが、下にはさむタイプは取付はカンタンですぐに使えるのがメリットです。

 

安定性のない家具は少しの揺れですぐに倒れてしまいます。

そのような場合はこちらで対策をしておいた方が良いでしょう。

 

ただし、家具が倒れる方向に人が寝ていたり、大事なものが置いてあるような配置は絶対に避けてください!

あくまでも補助的なものとしてお使いくださいね。

 

 

耐震ジェル

耐震グッズとして非常に使い勝手の良いジェル状のマットです。

 

こちらはアマゾンカテゴリー1位の製品。

強い粘着力で耐震に効果を発揮します。

 

透明で目立たないのと、取り外した後が残らないのが特徴です。

賃貸でも、オフィスでも活用できますね!

 

キャスター皿

キャスターの固定に便利なキャスター皿。フローリングの傷防止にもなるので普段から使っておいても良いグッズです。

 

キャスターを固定すれば?

残念ながら設置面積がとても少ないので、キャスターを固定したくらいでは簡単に動いてしまいます。

 

だから、キャスターのストッパーを下ろしただけでは地震の大きな揺れに耐えられません。

 

キャスター付きの家具は掃除の面などでメリットもありますが、それはあくまでも軽い家具の場合。例えばプラスチックの収納ボックスなんかはキャスター付きでも問題ありません。

 

でも、重い家具にはNGです。

これから重量のある家具を購入する場合はキャスター付きにしない方が安全です。

 

固定するのにはどんなタイプのキャスター皿でもいいのですが、こんな透明のタイプなら気にならないで使えそうです。

 

耐震ラッチ

開き戸用の耐震ロック。

ゆれが来ると自動的に扉をロックしてくれます。

 

自動的に感知するものでないと結局は使わなくなってしまいます。

【家の地震対策】家具の転倒防止策のまとめ

家の中やオフィスでできる「今やっておきたい」「すぐに出来る」地震対策についてまとめました。

 

地震はいつ起こるかわからないものですが、いざという時にあなたの、そして周りの人の危険が及びませんように。

是非参考にしてみてください。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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