小学生の子どもに勉強の習慣をどうつけさせるか、お悩みの人も多いのでは?
よく言われるのは、
ふむふむ、高学年になって急に勉強をさせようと思っても大変なんですね。
なるべくなら早いうちから勉強の習慣をつけさせたいもの。
でも、低学年の子を机に向かわせるのって大変そう・・
すぐに飽きてあそんじゃいそう・・
そう、子ども部屋には遊び道具も沢山あるし、目が届かないと何をしているかわからないですよね!
そんな低学年の子どもをもつ親御さんに今人気なのが【リビング学習】です。
取り組んでいる人の話では、低学年のうちから勉強の習慣が身につきやすく、成績も上がると好評なんです。
そこで今回は、そんなリビング学習の効率がアップするようなポイントをまとめました。
勉強の習慣をつけるためには、勉強しやすいように周りを整えることも大切です。
集中できるようになる部屋づくりのポイントを設計士の目線からご紹介いたします!
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目次
リビング学習とは
リビングなど親の目が届くところで勉強をする「リビング学習」。
東大合格者の多くがやっていたなど成績面でのメリットも報告もされていて、最近では主流になりつつあるようです。
「学校の授業以外でよく勉強する場所は?」との質問に「自分の家のリビングルーム(家族で過ごす部屋)」と答えたのは小学生が84.3%、中学生が68.7%になりました。どちらもランキングでは1位となっています。
出典:ベネッセ教育総合研究所「小中学生の学びに関する実態調査」2015
子ども部屋にも机があるのかもしれませんが、この調査によるとリビングで勉強する子どもが圧倒的に多くなっています。
リビング学習のメリットとは?
ここからは、
- 集中して勉強に取り組める
- 丁寧な教え方が出来る
- 家の人の目が行き届く
- 家族のコミュニケーションがとれる
というリビング学習の4つのメリットをご紹介します。
1、集中して勉強に取り組める
住まいづくりから家庭の幸福な生活や子どものしつけ問題を考えていた建築家は、70年代の終わりに刊行された著書でこう書いていました。
勉強部屋に子どもを閉じ込めるのは勉強の能率の点からいっても、かえってマイナスで、人間はある特定の場所に閉じ込められると、どうしても、倦怠感を生じやすく作業能率が落ちるという心理学者の報告もある。
~中略~
だいたい子どもたちが、机に向かって勉強していると思うのは大まちがいで、子どもたちにとっては、生活全体が勉強である。
出典:清家清 「やすらぎの住居学」 情報センター出版局
ここでも書かれている通り、小学校低学年の子どもに個室でいきなり宿題をしなさいと言っても、よほど集中力がないと無理ですよね。
自分の経験からしても、勉強よりも遊び道具や他のものに目が行ってしまうし、やりたくない宿題なら尚更です。
リビング学習なら、遊び道具から距離を置いて、集中して勉強に取り組むことが出来そうです。
2、丁寧な教え方が出来る
わからない所を教えたり、親子で一緒に調べてみたりと学習に共に取り組めるのがリビング学習の良いところですね。
答えを教えるだけではなく、解き方を丁寧に導いてあげられるのは親や兄弟でないとなかなか出来ないことです。
わたしは学生時代に小中学生の塾講師をした経験があります。
受け持っていたのは算数や理科で、小学校高学年の時点で算数のレベル差はかなり大きかったと記憶しています。
どの教科にしても、早いうちに苦手意識がついてしまうと勿体ないですね。
個人のレベルに合わせてわからない問題に時間をかけて取り組むことは、学校や教室形式の塾では難しいことです。
家庭教師を雇うという手段もありますが、まずは家族が子どもの学習レベルを把握することが大切だと感じます。
学校や塾でわからないところを質問するということは、結構難しいことです。
3、家の人の目が行き届く
個室では目が届かないことが不安ですが、リビング学習ならそういうことがありません。
子どもも家の人が近くにいる方が安心なので、落ち着いて学習に取り組めます。
小学校も高学年になってくると安心感に多少の緊張感が混じってきます。目の届くところで勉強をするリビング学習ならだらけることなく勉強に取り組むことができます。
4、家族のコミュニケーションがとれる
わたしが小さいころ・・70年代、80年代は家庭内暴力などが問題になり、「積み木崩し」が象徴するような時代です。
それから40年経ち、家庭内暴力に変わってネット依存や引きこもりが心配される子育て環境になりました。
リビングで家族が共に過ごしていると、
自分が勉強している間に、料理やお皿洗いをしているお母さんが目に入るかも。
その姿を見ているからこそ、お手伝いが自然にできる子になっていくのかもしれませんね。
リビング学習で気を付けたいポイント
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ここからは、リビング学習をする時の机のレイアウトや、デスク周りの環境を整えるうえでの注意点について解説していきたいと思います。
1、勉強に集中できる机のレイアウト
前項でも触れたように、集中できるのが「リビング学習」のメリット。
逆にいうと、勉強に集中できないということにならないよう、机周りは余計な物が目に入らないように配慮する必要があります。
リビングに置いてあるものの中でも、特に気を付けたいのはテレビと机の位置関係です。
テレビが常に目に入るレイアウトになっていると、ついていなくても気になってしまいます。
もし動かすのが難しいような場合はディスプレイに布をかぶせておく。それだけでテレビの存在感が薄れますよ!
2、文具の収納場所を設ける
勉強にすぐにとりかかるためには、勉強の道具が常に整えられている必要があります。
何かをやろうとした時に、準備が面倒でなかなか取り掛かれないといった経験はありませんか?
例えば料理教室を例にとってみると、生徒が来てすぐに料理が出来るように調理台や道具がスタンバイされています。準備が整っている状態なので、スムーズに調理を始めることが出来ます。
勉強が終わったら後片付けまで自分でするように習慣づけることも大切です。そこは料理教室と違い自分でしなければなりませんね。
子どもにとって、ものの場所がいつも決まっていて秩序があるということは大人以上に大切なことです。
教科書などは自分の部屋に収納するとしても、専用の収納があるとリビングで勉強する雰囲気をつくることができます。
コンテナボックスでもいいですし、本棚なら1マス分、30cm×30cmくらいのスペースがあると良いでしょう。
3、勉強する姿勢を整える
子どもが小さいうちは、ダイニングテーブルで勉強することもあるかもしれません。
その時に気を付けたいのが椅子の高さ。
足がブラブラしていると勉強にも身が入りません。
また、食事をとる椅子はダイニングテーブルとセットになったものが主流ですね。
でも、その椅子は机で読み書きするために作られた椅子ではありません。
追加の椅子を置く場所が無い場合などは、椅子に乗せるサポート用品で姿勢を整えるものがあります。
無理のない正しい姿勢になると、自然と集中力が生まれます。
学力のアップのためにも姿勢を整えることは大切ですね!
リビング学習向けの机、椅子についてはこちら⇒
「リビング学習」におすすめの机は?リビングに置く学習机の条件とは?
学習机の椅子の選び方とは?リビング学習にもおすすめの学習椅子3選
4、明るさは十分かチェックする
一般的に、学習するときの机の上の照度(明るさの単位)は500~1,000ルクスが望ましいとされています。
これに対し、食事で必要な明るさは300ルクス程度。
机の上の明るさだけでなく、照明の色合いも重要です。
食卓ではリラックスムードの電球色の方が食事も美味しく見えるのでおすすめですが…
勉強にはオフィスと近いような、少し白っぽい照明の方がおすすめです!
こちらの方が文字を読み書きするという目的に合っています。
こう比べてみると、リラックスする照明と勉強のための照明はおのずと別のものになってきますね。
照明を買い替えるのは大変ですが、簡単にやるコツがあります。
それは、スタンドを一つ追加すること!
ダイニングテーブルで勉強する場合は床置きのフロアライトが向いています。
子どもが暗い所で勉強をして目を悪くしないように、
また、
蛍光灯のような光の下で味気ない食卓にならないように、
どちらにも気を付けてみてくださいね。
まとめ
リビング学習のメリットを活かすための4つのポイントをまとめました。
- 1、勉強に集中できる机のレイアウト
- 2、文具の収納場所を設ける
- 3、勉強する姿勢を整える
- 4、明るさは十分かチェックする
子どもに限ったことではありませんが、勉強する環境を整えてみると、意欲や集中力も変わってくるものです。
是非取り入れてみてください!
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